試験荷重/長さ試験/残留せん断ひずみ
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”g)ばね試験・検査”に分類されている用語のうち、『試験荷重』、『長さ試験』、『残留せん断ひずみ』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”g)ばね試験・検査”に分類されているバネ用語には、以下の、『試験荷重』、『長さ試験』、『残留せん断ひずみ』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【g)ばね試験・検査】
分類: ばね用語 > g)ばね試験・検査
番号: 7211
用語: 試験荷重
定義:
ばね特性を測定するために、あらかじめバネに加える静的荷重。(※1)
通常1回負荷する。
備考:
JIS B 2704 参照。(※2)
対応英語(参考):
test load
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > g)ばね試験・検査
番号: 7212
用語: 長さ試験
定義:
ばねに荷重を加え、そのときの長さ(高さ)を測定する試験。
対応英語(参考):
length test,
height test
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > g)ばね試験・検査
番号: 7221
用語: 残留せん断ひずみ
定義:
バネに荷重又はトルクを加えて変形させ、次に荷重又はトルクを除いたときに残るせん断ひずみ。(※3)
対応英語(参考):
residual shearing strain
慣用句(参考):
−
(※1)
静的荷重とは、時間的にほぼ変動しない荷重のことです。
なお、静的荷重の対義語は、動的荷重ですが、動的荷重とは、繰返し変動する繰返し荷重、大きさと向きが変わる交番荷重など、時間的に変動する荷重のことです。
(※2)
JIS B 2704 は、以下のJIS規格になります。
JIS B 2704
圧縮及び引張コイルばね−設計・性能試験方法
この規格では、一般に使用する圧縮コイルばね及び引張コイルばねのうち、円形断面の材料を用い熱間又は冷間で成形する円筒形コイルばねの設計・性能試験方法について規定されています。
一般に使用する圧縮コイルばね及び引張コイルばねに用いる主な材料には、以下があります。
・ばね鋼鋼材
・硬鋼線
・ピアノ線
・ばね用オイルテンパー線
・弁ばね用オイルテンパー線
・ばね用ステンレス鋼線
・黄銅線
・洋白線
・りん青銅線
・ベリリウム銅線
(※3)
せん断ひずみとは、物体の形状変化を表すせん断方向のひずみ(力によって生じる形又は体積の変化率)のことです。