肌荒れ/脱炭/膨れ
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”g)ばね試験・検査”に分類されている用語のうち、『肌荒れ』、『脱炭』、『膨れ』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”g)ばね試験・検査”に分類されているバネ用語には、以下の、『肌荒れ』、『脱炭』、『膨れ』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【g)ばね試験・検査】
分類: ばね用語 > g)ばね試験・検査
番号: 7121
用語: 肌荒れ
定義:
ばね表面のスケールの付着、過熱による表面荒れ、さび、腐食などの表面欠陥の総称。
対応英語(参考):
rough surface
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > g)ばね試験・検査
番号: 7122
用語: 脱炭(※1)
定義:
材料の製造工程、バネの熱間加工、熱処理などの工程で表層部の炭素濃度が低下する現象。
備考:
脱炭すると、ばねの疲れ強さが低下する。
対応英語(参考):
decarburization
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > g)ばね試験・検査
番号: 7131
用語: 膨れ(ふくれ)
定義:
めっき層又は塗膜(※2)の一部が、素地又は下地層と密着しないで浮いている状態。
対応英語(参考):
blister
慣用句(参考):
−
(※1)
伸銅品の熱処理における肌荒れの用語の定義としては、以下のように定義されています。
【肌荒れ】
焼なまし温度が高く結晶粒が粗大化した材料で、曲げ、絞りなどの加工を施した場合に生じるオレンジの皮に類似した表面の荒れ。
(※2)
塗膜とは、塗られた塗料が乾燥してできた固体皮膜のことです。
ISO 用語規格では、単一の(1回の)塗装でできる塗料の連続層を”coat”、素地に1回又はそれ以上塗装してできる連続層を”film”と定義しています。