非接触形ぜんまい/ひげぜんまい/定荷重ぜんまい/トーションバー
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”c)ばね形状”に分類されている用語のうち、『非接触形ぜんまい』、『ひげぜんまい』、『定荷重ぜんまい』、『トーションバー』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”c)ばね形状”に分類されているバネ用語には、以下の、『非接触形ぜんまい』、『ひげぜんまい』、『定荷重ぜんまい』、『トーションバー』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【c)ばね形状】
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3412
用語: 非接触形ぜんまい
定義:
素線が互いに接触していないぜんまい(付図44、付図46 及び 付図47)。
付図44 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)
付図46 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)、ぜんまい端部(4310)
付図47 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)、ひげぜんまい(3413)
対応英語(参考):
noncontact type power spring
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3413
用語: ひげぜんまい
定義:
計器用などの小形で精密な非接触形ぜんまい(付図47)。
付図47 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、非接触形ぜんまい(3412)、ひげぜんまい(3413)
対応英語(参考):
hair spring
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3414
用語: 定荷重ぜんまい(ていかじゅうぜんまい)
定義:
たわみ(※1)が変化しても力(※2)がほとんど変化しない密着巻(※3)のぜんまい(付図48 及び 付図49)。
付図48 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、接触形ぜんまい(3411)、定荷重ぜんまい(3414)
付図49 渦巻きばね(3400)、ぜんまい(3410)、接触形ぜんまい(3411)、定荷重ぜんまい(3414)
対応英語(参考):
constant force spiral spring
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3500
用語: トーションバー
定義:
ねじりを利用する棒状のばね(付図50)。
備考:
JIS D 0111(※4) 参照。
付図50 トーションバー(3500)、トーションバー端部(4410)
対応英語(参考):
torsion bar spring
慣用句(参考):
ねじり棒ばね(ねじり棒バネ)
(※1)
たわみとは、バネに荷重、モーメントなどを加えたときに発生する変位又は回転角です。
圧縮コイルばねの場合は、バネ両端の相対変位のことをいいます。
重ね板ばねの場合は、両目玉を結んだ線に対するセンタボルト位置からの垂線の距離の変化のことをいいます。
トーションバーの場合は、バネの両端の回転角のことをいいます。
ぜんまいの場合は、巻回数のことをいいます。
(※2)
力とは、運動を起こす若しくは緩和するために、又は系の釣り合いを保つために、バネにかかる作用又はバネから生じる作用のことです。
(※3)
密着巻とは、コイルばねにおいて、互いに隣り合うコイルが密着した状態に成形する加工のことです。
(※4)
自動車用懸架ばねに関連するJIS規格には以下などがあります。
JIS D 0111
自動車懸架装置用語
この規格では、自動車の懸架装置に関する用語について規定されています。