非対称ばね/プログレッシブ重ね板ばね/主ばね/補助ばね
バネ(スプリング)及びバネに関連する用語を規定しているばね用語(バネ用語)において、”c)ばね形状”に分類されている用語のうち、『非対称ばね』、『プログレッシブ重ね板ばね』、『主ばね』、『補助ばね』のJIS規格における定義その他について。
コイルばね、板バネ、皿バネ等の種類・名称・形状・用途、バネ定数やばね荷重の計算・設計、ばね鋼等バネ材料、ばね加工・製造、試験・検査などに関連する用語として、ばね用語(JIS B 0103)において、”c)ばね形状”に分類されているバネ用語には、以下の、『非対称ばね』、『プログレッシブ重ね板ばね』、『主ばね』、『補助ばね』などの用語が定義されています。
ばね用語(JIS B 0103)
⇒【c)ばね形状】
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3150
用語: 非対称ばね
定義:
センタボルト(※1)又はセンタピン(※2)の位置が、スパン(※3)の中央にない非対称の重ね板バネ(付図19、付図22〜23、付図79 及び 付図80)。(※4)
対応英語(参考):
unsymmetrical leaf spring,
asymmetrical leaf spring
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3160
用語: プログレッシブ重ね板ばね
定義:
常時荷重を受けるバネ(主ばね)と、荷重の増加とともに補助的に働くバネ(補助ばね)とで構成された板バネ(付図21)。(※4)
対応英語(参考):
progressive leaf spring,
progressive rate leaf spring,
variable rate leaf spring
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3161
用語: 主ばね(しゅばね)
定義:
プログレッシブ重ね板ばねにおいて、常時荷重を受けるバネ(付図21)。(※4)
対応英語(参考):
main spring
慣用句(参考):
−
分類: ばね用語 > c)ばね形状
番号: 3162
用語: 補助ばね
定義:
プログレッシブ重ね板ばねにおいて、常時の増加とともに補助的に働くバネ(付図21)。(※4)
対応英語(参考):
auxiliary spring,
second stage leaves
慣用句(参考):
−
(※1)
センタボルトとは、重ね板バネの中央部で、バネ板を締め付けるボルトのことです。
(※2)
センタピンとは、重ね板ばねの銅締めとバネ板相互とのずれを防ぐリベットのことです(以下の付図15参照)。
付図15 担いばね(2300)、重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、親板(4111)、全長板(4112)、子板(4113)、目玉(4121)、二番巻(4122)、胴締め(4140)、センタピン(4141)、スパン(5421)、ステップ(5424)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)
(※3)
スパンとは、板ばね(板バネ)の荷重支持点間の距離のことです。
(※4)
非対称ばね、プログレッシブ重ね板ばね、主ばね(主バネ)、補助ばね(補助バネ)の参考図として、付図19、付図21〜23、付図79 及び 付図80 は以下です。
付図19 重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、クリップ(4150)、センタボルト(4161)、サイレンサ(4166)、スパン(5421)、ストレートスパン(5423)、反り(5425)
付図21 重ね板ばね(3110)、マルチリーフスプリング(3111)、半だ円ばね(3120)、対称ばね(3140)、プログレッシブ重ね板ばね(3160)、主ばね(3161)、補助ばね(3162)、クリップ(4150)、センタボルト(4161)、スパン(5421)、反り(5425)、重ね板ばねの高さ(5426)
付図22 重ね板ばね(3110)、テーパリーフスプリング(3112)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、スパン(5421)、反り(5425)
付図23 重ね板ばね(3110)、テーパリーフスプリング(3112)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)
付図79 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、マスダンパ(4167)
付図80 重ね板ばね(3110)、半だ円ばね(3120)、非対称ばね(3150)、ダイナミックダンパ(4168)